ＭＯＤＥＬＡとShade Debut　ｐａｒｔ１

ワンフェスに西ドイツのＶＴＯＬ実験機

ＶＪ−１０１を出品しました。このキット

の原型製作時、胴体は長いので手作業に

しましたが、翼やエンジンポッド等の部品

製作にＭＯＤＥＬＡを活用しました。

　

　ここではエンジンポッドの前面部分の

データを３Ｄグラフィックソフトで作成し

ＭＯＤＥＬＡで切削加工する工程を紹介致

します。エンジンポッド前面部は中央部に

円錐形、上下に楕円形の空気取り入れ口、

その後方に台形部分を組み合わせです。

１／７２スケールでは約２０mm×１８mm

×９mm、空気取り入れ口の開口部は深さ

約２mm、縁部分の厚さは約０．５mmなの

で手作業に拠る製作は難しい形状です。

　そこで３Ｄグラフィックソフトでデータ

を作成しＭＯＤＥＬＡで切削加工する事に

しました。ＭＯＤＥＬＡに拠る精密加工が

どこまで出来るか試す事も兼ねています。

　

　

　

　

　

　

　

精密切削には直径０．５mmのエンドミル

を使いますが、しかし直角に近い角度で

約２０mmの深さが有ると、刃物部の長さ

が僅か５mmしか無い小直径のエンドミル

は付根部分が切削材料に当たり切削不能に

なります。そこでＭＯＤＥＬＡのエンド

ミルの動作方向に合わせ、エンジンポッド

前面部を空気取り入れ口部分と、その後方

の台形部分の二つの部品に分割して切削

する事にしました。

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

【データの作成】

データの作成に使用した３ＤグラフィックソフトはShade Debut Windows版です。定価￥１９，８００

ですが量販店なら￥１５，０００程度で購入出来ます。今は新バージョンShade Debut R3が

定価￥２３，８００で発売されています。Shade Debutの詳細は発売元のエクス・ツールス株式会社の

ホームページhttp://www.ex-tools.co.jp/を参照して下さい。

　Shade Debutはマウスをドラッグしてデータ作成します。本ソフトは基本的に絵を描く為で製図機能は

今一つです。しかし操作容易でＣＧ初心者でも取っ付き易いソフトです。

　絵心の有る方はフリーハンドで作画出来ますが、自信の無い方は画面に下絵を投影し、下絵に合わせ

て作画も出来ます。最初にエンジンポッド前面部分全体の３Ｄデータを作成します。これが空気取り入れ

口を切削する為のデータになります。空気取り入れ口部を消去すると、これが後方の台形部のデータに

なります。Shade Debutのデータも六角大王と同様、そのままではＭＯＤＥＬＡで読めないので、ＤＸＦ

ファイルに変換します。