2016年07月16日(土) パブリックデイ初日
ファーンボロー国際航空ショー Farnborough International Airshow とは、
イングランド南部のハンプシャー州のファーンボロー空港で偶数年の7月に開催される
航空ショーです。航空産業の重要な見本市のうちの一つで、パリ航空ショーと交互に
開催されています。
2016年のファンボロ―航空ショーは、7月11日(月)から17日(日)まで１週間、
開催されました。7月11日(月)〜7月14日(木)の４日間は、航空業界人を対象にした
トレードデイ、15日(金)は航空業界を目指す人達を対象にしたエデュケーション
デイ、週末の7月16日(土)、17日(日)２日間は一般公開日でした。
航空情報2016年10月号の特集記事はファンボロ―国際航空ショー、全日空向けの
ボーイング787-9とボーイング737-8MAXがデモフライト、エンブラエル社の新輸送機
KC-390が展示されたと載っていますが、一般公開日にボーイング787-9とボーイング
737-8MAXのデモフライトは無かったので、ビジネス・デイに取材したのでしょう。
KC-390がファンボロ―にデビューしましたが、週末は展示エリアと滑走路を挟ん
だ反対側に駐機したままでデモフライトは無し、一般入場者には公開されずに終り
ました。一般公開日のデモフライトの半分はヒストリック機やアクロバティック機
で占められていたので、ビジネス見本市としての本番は7月11日(月)〜14日(木)まで
４日間のトレード・デイなのでしょう。
日本航空工業会のwebサイト、http://www.sjac.or.jp/index.html に青木謙知 氏の
ファンボロ―航空ショーのレポートが載っています。
ファンボロ―エアショー2016報告（PDF/847KB）
トレード・デイ初日の午後に雷雨に見舞われ、会期中は天候に恵まれなかったと
書かれていますが、曇りがちで時々にわか雨が降るのは、夏のイギリスなら普通の
空模様です。
デモフライトは午後からなので、午前中は地上展示機を撮りました。
エアタトゥーでスウェーデン空軍のグランドクルーにグリペンEは来ないかと尋ね
た所、実機は５月にロールアウトしたばかりなので数年先になると返されました。
ファンボロ―航空ショーにモックアップが展示されていましたが、人だかり混んで
いたので写真は見送りました。
パブリックデイ初日7月16日(土)に実施されたデモフライトの時系列は以下の通りです。
デモフライトはUAVから始まりました。
12:29 エアバスA380のデモフライト。
12:34 エアバスA400M離陸
12:34 エアバスA380着陸
12:50 ツイスター・エアロバチック・チーム(サイレンスSA1100ツイスター、２機編隊)
13:04 ピッツスペシャルS-2S離陸 (ピッツのソロと、打ち上げ花火の競演)
13:20 F4Uコルセアのソロ・デモフライト
13:27 スターダスター・トゥーSA300、複葉スポーツ機のソロ・デモフライト
13:33 アントノフAn-178 (川崎C-1に似た双発輸送機)のソロ・デモフライト
13:42 ボーイング727-200離陸 (石油流出事故に対応する、油分散剤散布会社の所有機)
13:44 ドルニエDo328双発ジェット輸送機、離陸後にデモフライト。
13:54 ボーイング727-200と、４機のエキストラEA 300/Lが上空をフライパス。
14:00 ボーイング727-200が散水をデモ。
14:01 ブレーズ所属のエキストラEA 300/L、４機編成のデモフライト。
14:13 ブライトリング・ウィングウォーカーズ（ステアマンA75N1複葉機）離陸。
14:33 F-35BライトニングII リモートで飛来。
14:42 F-35BライトニングII デモフライト終了。
14:46 フェアリー・ソードフィッシュ、デモフライト。
14:53 ヤコブレフYak3 離陸。
14:55 B-25ミッチェル双発爆撃機、デモフライト。
15:04 ヤコブレフYak3、デモフライト。
15:10 スーパーマリン・スピットファイア、デモフライト。
15:22 F/A-18Fスーパーホーネット、離陸後デモフライト。
15:36 F8Fベアキャット、デモフライト。
15:43 P-51Dムスタング、カーチスP-40離陸。
15:46 ユーロファイター・タイフーン、離陸後デモフライト。
15:55 P-51Dムスタング、カーチスP-40、デモフライト。
16:16 エアバスA400Mを先頭にレッドアローズのホーク９機の混成フライパス。
16:27 ボーイングB-17 (ダックスフォードのサリーB)、離陸後デモフライト。
16:38 グローバルスターズ・ディスプレイ・チーム(エキストラ300、4機)アクロ。
16:53 ボーイングB-17 着陸。
16:53 デ・ハビランドDH.88コメット、デモフライト。
17:01 グレート・ウォー・ディスプレイ・チーム
第一次世界大戦時の軍用機、フォッカー Dr.1、ユンカースJ1、ソッピース・
トリプレーン、SE5A等のレプリカで編成されています。
予定されていたOV-10ブロンコのデモフライトは中止とアナウンスされました。
17:16 P-8Aポセイドン対潜哨戒機のデモフライト。
2016年07月17日(日) 最終日
ファンボロー国際航空ショー・パブリックデイ２日目、7月17日(日)はファンボロー
国際航空ショー・パブリックデイ２日目、航空ショー観覧ツアーの最終日です。
翌日の夜はロンドン（ヒースロー発）エミレーツEK001便、Airbus A380-800で帰国です。
午前中は地上展示を撮りながら撮影場所を探しました。ダッソー社の展示場所の前で
最前列には座れませんでしたが、二列目に座れたので地上滑走開始と離陸直後を撮れました。
パブリックデイ２日目のプログラムもUAVから始まりました。言うなれば前座です。
ファーンボロー国際航空ショー Farnborough International Airshow とは、
12:30 エアバスA380 離陸滑走。
12:35 エアバスA400M 離陸滑走
12:36 エアバスA380 着陸。
12:45 エアバスA400M 着陸
12:48 F4Uコルセア 離陸
12:49 ピッツスペシャルS-2S離陸 (ピッツのソロと、打ち上げ花火の競演)
13:04〜13:06 F4Uコルセアのソロ・デモフライト
13:10〜13:23 グレート・ウォー・ディスプレイ・チーム
(第一次世界大戦時の軍用機、フォッカー Dr.1、ユンカースCL1、ソッピース・)
(トリプレーン、SE5A等のレプリカで編成されています。 )
13:25 ツイスター・チーム(サイレンスSA1100ツイスター、２機) 離陸後デモフライト
13:37 ブレーズ所属のエキストラEA 300/L、４機編成のデモフライト・チーム離陸。
13:39 ボーイング727-200離陸 (石油流出事故に対応する、油分散剤散布会社の所有機)
13:41 ロッキード・エレクトラ離陸
13:48 ロッキード・エレクトラ着陸
13:50 ボーイング727-200と、ブレーズ所属のエキストラ４機が上空をフライパス。
13:57 ボーイング727-200が散水をデモ。
13:57 ブレーズ所属のエキストラEA 300/L、４機編成のデモフライト。
14:07 ブレーズ所属のエキストラEA 300/L着陸
14:09 ボーイング727-200着陸
14:11 F/A-18Fスーパーホーネット、離陸後デモフライト。
14:22 スーパーマリン・スピットファイア、デモフライト。
14:29 F-35BライトニングII リモートで飛来。
14:38 F-35BライトニングII デモフライト終了。
14:40 フェアリー・ソードフィッシュ、デモフライト。
14:49 B-25ミッチェル双発爆撃機、離陸、デモフライト。
14:56 B-25ミッチェル双発爆撃機着陸。
14:57 AH-64アパッチ離陸
14:59 ヤコブレフYak3、デモフライト。
15:09 AH-64アパッチ、デモフライト。
15:23 スーパーマリン・スピットファイア、離陸。
15:24 ユーロファイター・タイフーン、離陸後デモフライト。
15:33 ユーロファイター・タイフーン、着陸。
15:34 スーパーマリン・スピットファイア、デモフライト。
15:41 レッドアローズ、タキシング。
15:43 F8Fベアキャット、離陸。
15:46 PBYカタリナ飛行艇、離陸後デモフライト。
15:53 PBYカタリナ飛行艇、着陸。
15:55 F8Fベアキャット、デモフライト。
16:05 エアバスA400Mを先頭にレッドアローズのホーク９機の混成フライパス。
16:08 P-51Dムスタング、カーチスP-40離陸。
16:15 スターダスター・トゥーSA300、複葉スポーツ機のソロ・デモフライト。
16:23 グローバルスターズ・ディスプレイ・チーム(エキストラ300、4機)離陸。
16:22 F/A-18Fスーパーホーネット、離陸後デモフライト。
16:24 ボーイングB-17 (ダックスフォードのサリーB)、離陸後デモフライト。
16:31 ボーイングB-17着陸
16:33 グローバルスターズ・ディスプレイ・チーム、デモフライト。
16:51 ブライトリング・ウィングウォーカーズ、デモフライト。
シャトルバスが混む前に出口に向かいました。
17:11 OV-10Aブロンコ、デモフライト。
17:15 オートジャイロ、デモフライト。
17:20 デ・ハビランドDH.88コメット、デモフライト。
出口に向かう途中でプログラム終了を見届けました。
曇り空で時々日が差し時々にわか雨、如何にもイギリスらしい普通の天気でした。
四時頃に引き払い、お手洗いを探しながら出口に向かいました。エアバスの前で
OV-10ブロンコのデモを撮り、出口近くでプログラムの最後、D.H.88コメットを
横目にした時、まるで任務終了と告げられた様でした。
出口でプラカードを持った係員がファンボロ―駅に向かうバスが出発する丘に
誘導していました。バスは何台も並んでいたので行列も有りません。渋滞に巻き
込まれず駅に着きました。
グレート・ウォー・ディスプレイ・チームは、第一次世界大戦中の軍用機のレプリカ
で編成されたデモ飛行チームです。http://www.greatwardisplayteam.com/
公式サイトによると同チームは1988年にウォンバッツの名前で始まりました。
アド・ホック・コレクションが所有する航空機、５機のSE5a、２機のフォッカーDr.1
とフォッカーD7は、同年のビギン・ヒル航空ショーで製作者達が飛行しました。
ファンボロー国際航空ショーの週末パブリックデイでは、フォッカー Dr.1、
ユンカースCL1、ソッピース・トリプレーン、SE5A等のレプリカがデモ飛行しました。
これらの機体は実機より小さく見えたので、チームの公式サイトにアクセスした所
ユンカースCL1は本物と同じアルミ合金製波板構造を再現したレプリカでは無く、
"Bowers Flybaby"なるホームビルト機の改造でした。
BowersFlyBaby.com The Unofficial Fly Baby Home Page
フォッカー Dr.1、トリプレーン、SE5A等の出自は分かりませんが、彼の地ではフル
スケールまたは３／４スケールに縮小したホームビルト機のキットが売られています。
Fokker DR1 Aircraft Kit
Warner 40 Scarab
US $10,900.00
http://www.airdromeaeroplanes.com/FokkerDr-1%7BFullscale%7D.html
http://aircraftproducts.wicksaircraft.com/category/aircraft-kits
http://www.airdromeaeroplanes.com/
http://www.titanaircraft.com/index.php
各地で古典機の保存団体が活動し実機を動態保存しているので、ホームビルト機の
製作も出来るでしょう。
